2006-12-27 (Wed) [長年日記]
▲ テレビCM崩壊
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DVD+HDDレコーダーやインターネットの普及によってテレビCMの価値が無くな るという話。警鐘だけでなく将来CMがどうなるかの示唆まで含む。
テレビ自体をほとんど見なくなって久しい自分ならなおさら、DVRを使った日 常的なCM スキップや、CMになったらチャンネルをガチャガチャ変える当たり 前の習性を鑑みれば、テレビCMのモデルが崩壊しつつあること自体は驚くに当 たらない。
しかし
「スポンサーの無いエンターテイメントは存在しない」
というのも事実。
テレビCM後の世界として、CMのようにコンテンツをぶった切って挿入されるの ではなく、コンテンツ自体にCM要素が入り込んでくる率が高まってくるのでは ないか。
某化粧品会社が、契約している女優総出演で作ったドラマという名の2 時間の CMとかね。
かつて「CMの間にトイレすませて」と言った司会者が、番組降板され芸能界か らも抹殺されるという事件があったが、それくらい暗黙の不文律とパワーを発 揮するスポンサーがコンテンツに入り込むとどうなるのか。あまり楽しそうな 予想はできない。
CMにネットを活用すると言っても、
「主導権が企業から顧客へと変わった」
という流れを認識せずに安易にマーケティングに使うと ソニーのように大失敗しちゃう わけだ。
そういった今現実に起こっていることが、まとめてあって良著です。訳語に ちょっと乱れがあったり*1、訳しすぎ たり、逆にあまり聞かない単語を訳さなかったり*2 が若干目に付きますけどね。