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ぷっちん日記


2004-07-22 (木) お菓子・・・ [長年日記]

お気に入りのお菓子

ローソンで気に入っていた100円菓子が姿を消してしまった。 スイートコーン使用のノンフライスナックで、カロリー低いし美味しいし安いしで、とても気に入っていたのに、昨日も今日もない。

まだ、そのうち入荷するという期待を捨てきれないでいるのだが、コンビニだから、二日連続でないってことはもう売らないのだろうか?

昔、お気に入りの「江戸前しょうゆ味」ポップコーンが消えたときと同じ悲しみを感じる。

再読

朝、景気づけに、栗本薫の「4061830805」を持って家を出て再読しはじめた。本も懐かしいし、女子高という空間も懐かしい。そして考えさせられる。この作品は特に、森カオルというキャラクターをキーに、特に、女性というものについて、考えたくなることがたくさんある。

森カオルは、社会的に言うところの女性(にやがて育つ存在としての少女)と、本来の自分自身との間で、自己否定と自己愛をいったりきたりしている、とても生々しい、リアルなキャラクターだ。

私にとって特に興味深いのは、その後、彼女がシリーズで重要な位置を占めず、作者からむしろ嫌われて、単なる男まさりの女性として固定化した点でもある。そこから掘り下げていって思うこととしては、この作品中の森カオルはまだ女ではなく、ギリギリのところで、分裂した二つの像、すなわち”醜い少女”と”好奇心に満ちた自由で知的な少年”を保っていた。後者の要素(表現がいまいちぴったりこないが)は言うまでもなく栗本小説の基本的な出発点だ。「優しい密室」の特異性として、その基本的な要素を持つ主人公が、「醜い少女」像を抱えたまま主役を務めきっている点を挙げられるような気がする。さらにいうなら例えば同じように少女が主役となっている「4041500583」等と違って、両者の綱引きのバランスがとても危うい。痛い、に近い。そこがとてもリアルに感じる。

森カオルはやがて大人になる。大人になったとき、もはや「醜い少女」像で悩むことはできない。だから、女性であることを受け入れたことになった。そしてその成熟した女性としてのありようのなかに、「少年」的自己像は元の自由で伸びやかな形で入ることはできなかった。それは形を歪めて「男まさり」ということになり、作者に嫌われていくことになった。

そんな気がしている。


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