チナウ


2003-05-13 (火) タケちゃんフェアー勝手に開催中。 [長年日記]

その1:タケちゃんと私。



うちの一族は貧乏人にありがちな、金は無いが仲はいいという田舎者らしい親族付き合いを行っております。

そんな中でも私が良くなついていたのはタケちゃん。

お父さんの一番上のお姉さんの長男で、私より15歳ほど年上です。

お盆などで集合すると、私はタケちゃんのそばからはなれませんでした。

私が小学生の頃、節分の日に何の用事だったのか忘れましたが田舎の長崎へ帰りました。

やっぱり私はタケちゃんに引っ付いていました。



「ねーねータケちゃん。なんか面白いお話して。」



「おう。アレは3年前・・・・・(←いつも何かを話し出すときのお約束)

大学の友達とマージャンやろうってことになったんじゃ。

いいだしっぺのSの家に夕方6時集合でな。

で、行ってみたら肝心のSがいないんじゃよ。

男だし貧乏大学生の下宿じゃから鍵なんてかかってなかったし、まあいいやって勝手に上がって、もう一人呼んでマージャンはじめたんじゃよ。」



「ふーん。」



「適当に食べ物持ち込んだから、そこから2泊3日、徹夜でマージャンしてたんじゃ。」



「ふーん。マージャンって面白いんだね。」



「おもしろいぞー。しかもな、その日のマージャンは兄ちゃんバカ勝ちでな。笑いがとまらんかった。

そいつの家にはねずみがおるみたいでな、たまに押入れのほうからコソコソ音がするんじゃ。

最初は負けとったんじゃが、あるとき気がついたんじゃ。

大勝負のとき、コソコソ言う音が聞こえたら勝負に出るんじゃ。そしたら勝つ。

聞こえないときは勝負しない。それでその日は大勝。」



「ねずみさんが教えてくれたんだね。」



「でな、さすがに2晩徹夜したら皆ふらふらでな。明け方もう寝ようってことになったんじゃ。

ワシが押入れにもたれてマージャンしてたからな。その押入れの襖を開けたんじゃ。」



「ねずみさんがいたの?」



「Sが首吊っとった。」



ぎゃーーーーーーーーーーー!!!!!



「誰かに見つけて欲しかったんだろうな。

警察に通報して、ゴタゴタして帰ったらもう夜もすっかりふけてててな。

Sから手紙が届いてたんだよ。ワシの事が好きだったんだって。

だからマージャン、勝たしてくれたんじゃな。ねずみじゃなかったんだ。

Sが襖をコトコトして知らせてくれたんじゃ。」



ギャーーーーーーーー!!!!!(パニック)」



「こりゃタケッッッ!!!!トモちゃんいじめたらいけんよッッ!!!」



「ちがうよかあちゃん。」



「オバちゃん、S君の話しってりゅ?(涙声)」



「ああ・・・いい子だったのにね・・・・・」



ギャーーーーーーーー!!!!!(パニック)」



その後怖がる私を何とか慰めようと、おばちゃんが豆まき用の豆トモと買っておいでとタケちゃんに言いました。

たまたま財布に1万円札しかなかったので、ソレを預かり私たちはお菓子屋さんへ行きました。



「トモ、まだ怖いか。」



「うん怖い。」



「じゃあ怖い怖いとオニいっぺんに追っ払うようにたくさん豆かおうな。」



「トモお豆嫌い。」



「チョコレートもクッキーも買おうな。」



「買う!!」



「他何がたべたい?」



「メロン!!」



「よし、メロンも買おう!!」



「あとドンパッチとおうどんもスキ!!」



「よしよし!!ドンパッチとうどんも買おう!!」



その後私たちは大量のお菓子を買い込み、仏壇にメロンとうどん玉をお供えし、

1万円全てを使い切ったうえ足りず、

タケちゃんが子供の頃から行っていたお菓子屋だったため残りはつけにしました。

ゴミ袋のような巨大ビニール袋にお菓子を詰め、家中にばらまき、

一応「オニハーソトー」とかいいながらお菓子を食べまくりました。

他にも来ていた親戚の子供たちからは英雄のように崇め奉られましたが、

お菓子の食べすぎで腹痛を訴える子供続出、1万円を使い切った事もあっさりばれ、

大人たちからはゲンコツを貰いました。

罰としてメロンが大人の手に渡ります。

タケちゃん、その当時まだ小学1年生で親族一おっとりしていた私の弟ダイスケを呼び出します。



「俺とトモはお前たちのために犠牲になってやったんじゃぞ。」



「だぞ!」



「な。おいダイスケ。お前が今ポケット一杯に持っているチョコや飴は誰のおかげだ。」



「タケちゃんとお姉ちゃんのおかげ。」



「だろ?いいか、今からお前も仲間に入れてやる。」



「うん!!」



「冷蔵庫にメロンがあるからそっと取ってきなさい。」



「はい!!」



「ばれるようなマヌケは仲間になれないぞ!!」



「はい!!」



その後ダイスケの盗み出したメロンを庭先で隠れて食べているところをうちの母親に見つかり、

母親タケちゃんママに詫び、私とタケちゃんパパからゲンコツ。

いまではすっかり親族の集まりでは、私とタケちゃんが一緒にいると要注意と言われるようになりました。

ろくな事しないらしい。

でもね、親族を警戒させた事件は他にもあるんですよ。



それは又明日へ。





つづくのかよ・・・



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# 6-30 (2003-05-14 (水) 12:54)

トモの素敵な性格は、血なのか環境なのか?続きが楽しみ


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