チナウ
2003-05-08 (木) 胸騒ぎの飲み会。
■ 末席注意報。
人事異動に伴って、わが社ではただ今席がえ真っ最中。
なぜか40人近くいる我部署で、席の移動が無かったのは私一人。
チンラクチンラク。
今回私の隣に元木さんという方がやってこられました。ヤッター。
元木さんは、私がヒソカに注目していた人物。
上の人にも物怖じせず飲みをたかるところや、穏やかな口調に隠された毒吐きなところも注目ですが、
私の心を掴んで離さなくなった事件。
あれは1ヶ月前。
8人ほどで飲みに行ったときの事です。
一番端の末席に、私と元木さんが向かい合って座っていました。
オーダー適当に頼んでくれと言う上司に、私と元木さんメニューを手にします。
「えーっと・・・和風ひじきピザ。2枚。
ロングチョリソー(1メートル)。2本。
ヤキトリのつくね。8本。
韓国風さしみサラダ。2つ。」
「・・・元木さん。
悪くないんですけど、なんだか微妙に胸騒ぎがするチョイスですね。」
「ウソ?ステキじゃない。」
「えーっと、ナス浅漬け。2つ。
おしんこ盛。2つ。」
「なんでナスとおしんこ一緒に頼むの。」
「イヤ。食べますって。年齢的に言っても。
あと刺身盛り合わせ2つ。」
「お!思い切ったね。
それ、支払は部長っていう予想に賭けたんでしょ。」
「あー。ヌタとかも食べたいけどな。
このメンバーでシェアはキツイですよね。」
「君酒飲みでしょ。食べ物の好みですぐ分かるよ。
あ、あと鳥のからあげ。1つ。」
「1つ?」
「うん。これ俺用だから。」
「マイカラアゲ。」
その後私と元木さんは、それぞれがオーダーしたメニューどちらが先にはけるか張り合い、
私たちが頼んだ焼酎のボトルは臭くて飲めなかったため責任を取ってのみほし、
その後も鳥軟骨から揚げと砂肝のから揚げがかぶり、勝負はドローと持ち込まれたのでした。
本日からお隣同士。
「元木さんよろしくお願いします。」
「おうよろしく。つかさあ、ここの引き出しどうしてこんなに浅いの?
おれの電卓はいんねぇよ。皆仕事してないんじゃないの?」
「元木さん、経理でもないのに随分立派な電卓ですね。」
「うん。入社当時一番に買って10年使ってんだけど、
仕事ちっともしないから壊れないんだよね。」(机の端にガンガン電卓をぶつけながら)
「これから私たちの新しい仕事は、いかに宴会で微妙なオーダーをするかですね。」
「そうだね。いつも端っこに座って、オーダー頼むって言われるようそなえなきゃね。」
「文句があるわけじゃないんだけど、
しみじみ見ると微妙に胸騒ぎがするようなメニューを発掘しないといけませんね。」
「そんな品揃えの店発掘するのが先かな。」
「いや、チェーン店であえてやるのがプロの仕事だと思いますよ。」
「かつスマートにな。」
「誰にも気付かれないようにね。」
「数もポイントだよな。」
「ポイントですね。」
その後元木さんは机の収納が狭くなった事に一通りイチャモンを付け、
机の奥底に眠っていた取引会社からの年賀のタオルを引っ越し祝いだと近隣の席にばらまき、
もういいやー書類も思い切って処理しようとか言ってバカバカ捨て、
そのくせスヌーピーのウチワだけはスグ取り出せる場所に設置し、
サクサクと仕事をこなしたあとネットで遊びだしました。
そんなやんちゃな元木さんですが。
私がもうひとつ彼に好感を持った点。それは愛妻弁当。
元木さんは結婚1年目の新婚さん。飲みの席で聞いたのですが、相手の親の反対を押し切っての大恋愛のすえゴール。
顔に似合わずロマンチストですねと言うと、いや、破棄した君に言われたくないなと言われました。
そんな元木さんはお昼になると、愛妻弁当を大切にゆっくり食べているのです。
まわりに冷やかされてもケロっとして、ゆうゆうと食べています。
お嫁さんは幸せ者ですね。
私も将来結婚してお弁当をダーリンに作る事があったら、こんなふうに照れずに堂々と食べて欲しいものです。
「元木さんの愛妻弁当は、胸騒ぎのするメニューじゃなくて、
卵焼きやハンバーグとかで正統なメニューですね。」
「あいつもまだまだわかっとらん。」
そういいながら、かっこむんじゃなくて、ゆっくり大切に食べていました。
ステキですね。
今度居酒屋でメニュー片手にこっそり暴れましょうね。元木さん。
でもうちの弟に顔が似てるのはどうかと思いますよ。
# まん*ちゃん [そっか、愛妻弁当はポイント高いのか(メモメモ。]
# 6-30 [トモの”愛人弁当”食べてみたい!注目の的になります。会社で間違いなく(ウフ。]
# (・ε・) [マンちゃんムダッッ!!!]
# (・e・) [愛人弁当て・・・。]
# 6-30 [恋人弁当は、浮気したら毒を盛られるから・・・]