チナウ
2005-07-04 (月) ずっといっしょにいたいひと。 [長年日記]
■ やっぱり彼の心をもってかれた。返せ!
先々週の日曜日、我が家にミホコが遊びにやって来た。
といっても日帰り用事の合間に顔を見せたので、家に居たのは数時間。
それでも前日から楽しみで楽しみで、当日もウキウキしていた。
会った直後ミホコに、「会うのが楽しみで、昨日の夜は子供みたいに眠れなかった。」と言われ嬉しくなる。
駅からうちへ向かう途中、「アレが我が家です」と住所不定の仙人が中央分離帯に自主制作しちゃったダンボールハウスを指差してみたり、「ペットボトル持ってる人よりカップ酒持ってる人のほうが多い。」と突っ込まれたりしながら案内する。2人でゲラゲラ笑いながら歩くと、大阪が懐かしく思い出される。両手にはミホコが土産にくれたビール(当然ロング缶)16本、ミホコの手には、私が家のストックが切れたため買ったトイレットペーパー。すっかり近隣住民。
家に着くと「おじゃましまんのやわ。」とベタベタな挨拶であがりこむ。あまりのベタさに顔をしかめた彼も、ミホコのセクシーでキュートな笑顔に一発で虜となった。
会わせる人全員がミホコを好きになる。これが自慢でもあり羨ましくもあるミホコの特性。
5時到着で新幹線の時間があるから2時間しかいれないことが判明。早速飲み始める。
今日は私がダイスキな料理でミホコをもてなそうと思っていた。
【本日のお献立】
・水菜のサラダ
・ローストビーフ
・ピーマン肉詰めのトマト煮込み
・ペンネの明太子クリーム
ローストビーフだけ買って来たが、私はこれに大量クレソンとルッコラを乗せ、彼特製のドレッシングをかけたやつがダイスキだ。
これまた彼特製の水菜サラダをミホコはいたく気に入り、ものすごい勢いでバリバリ食べていく。
私たちの食べるペースを見ながら、彼が明太子クリームのペンネを仕上げて出してくれる。
それをつまみつつまた飲みつづけた。
台所に立つ彼を、「料理のできる男っていいなぁ・・・」とミホコがうっとり見つめる。私も一応作ったんだよとピーマン肉詰めを出すが、実はこれ、ピーマンにお肉を詰めて、あらかじめチンして柔らかくしたニンジンやジャガイモと一緒に炊飯器に放り込み、ホールトマトとブイヨンとワインと塩コショウして炊飯スタートしただけの一品。こっそりジャーから出してたら見つかったので白状した。
ついつい思い出話になる私に相槌を打ちながら、ミホコはさり気無く彼にも分かるように説明を添えていく。
3人でものすごく盛り上がり、ずっとゲラゲラ笑っていたらあっという間に時間が過ぎた。
結局新幹線を1時間ずらし、3時間ちょっとの滞在だったが料理をほとんどたいらげ、3人でワイン赤白1本ずつとビール3リットルを飲み干し(でもぜんぜん飲みたりなかった。酒屋に買出しに言ったら閉まってた。)、奴は元気に帰っていった。
私には友達と呼べる人間が本当に数人しか居なくて、その中でも何でも話せる親友となると、ユカとミホコとキョウちゃん3人となる。
3人が3人とも違う性格だが、共通点があることに気が付いた。
【よく食べよく飲みよく笑う。】
とてもステキな共通点だと思う。
あ。よくしゃべるもあるや。
2005-07-06 (水) 得たものとなくしたもの。プライスレス。 [長年日記]
■ スマクリにワイハーだからさ。
ミホコと一緒にハワイに行った事がある。
冗談のような会社で営業をやって、成績がある程度行ったらハワイに連れて行ってくれるというのでなんとかつじつまを合わせてその数字まで持って行き、私たちはハワイ行きの飛行機にちゃっかり乗った。
男女合わせて10人ほどの団体に、こなくていいのに部長も同行。
出発を待つ数日前から部長は私とミホコを見るたびに、お前たちとは行きたくない、手がかかりそうだと散々言っていたが、当日ものすごく分かりやすいアロハで現れたときには、なにをおっしゃってるんだろうこのデブと小首をかしげた。
そもそも大人の団体に、この同行というシステムのもとくっついてくる浮かれたアロハデブの必要性がいまいち見出せなかったが、まあいいや、めんどくさいことはやってもらおうぐらいの気持ちで連れて行った。(立場逆転)
このハワイ旅行、クリスマスを思いっきりまたぐという気持ちの悪い日程だった。部長が海外のクリスマスはロマンチックだぞとか一人で色気付いたことを言うもんだから更に気持ち悪い状態となったが、ハワイについて何故この日程だったか悟った。お店全滅。ほとんどがクリスマス休暇。多分この時期ハワイ旅行は格安設定に入っているのだろう。
ついてすぐその状態にキレた私たちは、なんとか開いていたエルメスに突進し、15分後にはなぜか錠前の付いたようなイカチィ時計ケリーを色違いで購入。文字盤がベルトと同じ色のカラーフェイスシリーズだからさとかまったく訳の分からない言い訳を自分たちにし、早速つけてはガチガチさせ無意味に周りを威嚇していた。
その後もダナキャランで着ていく予定もないのにドレス購入を検討、試着して可愛い出目金のようになる予定のブラックドレスのウエストと胸元をガバガバさせ、外国人のデカさグラマラスさを思い知らされ泣く泣く断念したりした。
悔しいので寂れたエロショップのような所でまけじとセクシィ下着を購入、よく分からないテンションで免税店を闊歩、唯一出国前から予定していた、当時ハワイでしか売られていなかったカラーコンタクトのフチ取り有りを買おうと目当ての店に行ったが休み、ふてくされていた私に「ハワイのマクドはでかいらしいよ!」と自慢げにキミちゃん(男)が言うもんだから行ってみたら、出てきたチーズバーガーはやっぱりぺちゃんこでしょぼくて値段まで日本とおそろいだった。よく考えたらキミちゃんは海外初体験で、ミホコに「田舎モン」と冷ややかに罵倒され、チーズバーガーといったのになぜかフィレオフィッシュを出され、ボクの英語は通じないとしょんぼりしてたがそれは店の間違いだよと普通に思った。
ハワイではキッチンのついている安いホテルに泊まった。
最終日の夜、メンバーの中で板前経験のあるテラモッサンに、最後の夜はステキなディナーにしてくださいと夕食の準備を押し付け、じゃあ買い物に行きましょうと近所のKマートに仲良く繰り出した。
皆が真面目に食材を選んだり、ジュースや油のでかさにキャーキャー言ってる中、私とミホコはクッションだのシーツだの、そんなかさばるもの買ってどうすんねん的なものに夢中になり、海外はリネン関係が安いだの充実してるだの言いながらカートにガンガン収拾していった。
ミホコが派手な黄色のハイビスカスがプリントされた青とピンクのワニのクッションの購入を真剣に検討しだしたので、そんなもんいらんいらんと突っ込んだ私の手にはしっかりとキングサイズの網状掛け布団が握られていた。私のベットごと包み込んでしまえそうなこの掛け布団は、その後私に連れられ大阪から東京に渡り、何度かの引越しの後どこかに行ってしまう運命にあることをこの時点では知る由もなかった。
一度はこの掛け布団を諦めた私だったが、やはり何かを感じて売り場にもどることにした。
ミホコはしゃがみこんでキャンドルを物色している。ちょっと取ってくるよとその場を離れたのがいけなかった。
戻ってきたら。ない。カートが。荷物ごと。
ない。
地元の警察官もアロハだった。そして初老のおじいちゃんだった。
部長を含め他のメンバーも、犯人を探してKマート内をグルグル回ってくれた。
おじいちゃんアロハに犯人をみたかと聞かれた。
そういえば怪しい人がいたとミホコが思い出したように言った。
特徴を聞かれ、ミホコはたどたどしい英語で答えて行く。
目つきが悪くて。太ってて。色が黒くて。
そのまんまの人が正面からキョロキョロしながら歩いてきたので、私とミホコは同時にあいつですと一人の男性を指差したら、おじいちゃんアロハが意外に俊敏な動作で職務質問をしようとした。舐めきっていたがやはり彼は現役の警察官で、そんな彼につかまった男性はまぎれもなく部長で、悪ふざけするなとものすごい勢いで両方から叱られた。でも目つき悪くて巨デブで色の黒い部長にもチョッピリ責任があると思う。いや、ない。
私は8万、ミホコは6万という全財産を入れたカバンを無くしたにもかかわらず、このままパスポートが出てこなかったら延泊?延泊できる?と不届きな事を考えつづけ、入り口で怪しい人が逃げないようにと張っていてくれたキミちゃんやテラモッサンをチビッコ探偵団などと失礼な事を言ってゲラゲラ笑っていたらバチがあたり、荷物はパスポートも含めて戻ってきたがお金だけはきれいに抜き取られていた。ハワイにおしおきされちゃった。
物欲テンコモリのカートもご丁寧にそのまま。国を越えた大掛かりでセコイ羞恥プレイに愕然。
キレた私とミホコはソレ全部をミホコカードで購入。お会計途中一度レジをストップさせどこかにダッシュしたミホコ、戻ってきた彼女の小脇には、ハイビスカスも眩しいワニのクッションが2つがっちりと挟まれていた。
帰り道さすがにかわいそうに思ったのか部長が、大事に使いなさいと3千円づつくれたが、今日明日とこれでどうすごせっちゅーねんと逆ギレ。同行の意味ナシと恩知らずな私たちはケチケチー!を連呼してまた部長に叱られた。
その後色が白くてヒョロヒョロしてるくせにギャンブル好きな島田さんがドックレースに行こうと言い出し、結局一番貧乏で大切に使わなくてはいけないはずの3000円を握り締めた私とミホコが一番ヒートアップ。ハワイで取られたモンは取り返してやるでとばかりにスコールの中犬とともにフルスロットルで芝生に突撃、結局全てをむしり取られぬれねずみで皆が待つ車に戻ると、なぜかキミちゃんと宮本がつきあうとかそんな甘酸っぱい話になっていた。ナニソレ。
ホテルに戻るも、もう一度買い物いこうよなどという、合計146000円ハワイにむしりとられた私達にちっとも優しくない耳を疑う提案が飛び出した。いっておいでよ、私たちは疲れたからホテルのプールで泳ぐよという強がり発言で皆を見送って、皆が行く店がことごとく閉まって全滅している事を祈った。そもそも疲れてるならプール行かないんじゃという矛盾に気が付く余裕がまったくなく、二人でコンクリート剥き出しの安っぽい寂れたプールでムリヤリはしゃいだ。
アハハアハハハハ!楽しいねミホコ!
そうだねそうだねトモちん!アハハハハハハハハハ!
プールのいい所はあれだね、水か涙か見分けがつかないところがいいよね!アハハハハハハ!
そうだね、泣いてなんかいないよね、コレは水滴なんだよね!アハハハハハ!
その後2人で、膝を抱えた三角座りのままプカプカと水に浮くという、斬新で切ない行為を自虐的にくり返した。唇がしゃれにならないくらい紫色になったので、トボトボと部屋に戻ると買い物組みがすでに戻っており、のろいはきかず、部屋は花を散したような戦利品の品評会の場になっていたので、また居たたまれなくなってベランダに机と椅子を出し、冷蔵庫についていた酒を飲み干しながら例のワニのクッションを一つづつ抱き、無意味に腹話術の練習をしたりした。翌日チェックアウトの時追加料金を取られ、お金はなかったが皆からヒンシュクを買うことには成功した。(寒)
結局空港から家に帰るまでのお金さえない状態で、又部長がお金をくれたが今度はなんと1万円だった。
感激してお礼をいい、そのまま2人で呑みに行ききれいサッパリ使い、きれいさっぱり忘れていた1ヵ月後の給料日に、部長が背後に忍び寄り返済を迫るという仰天の結末を迎えた。
ミホコの部屋にはハワイ、そしてKマートを思い出させるワニのクッションが加わり、酔っ払ってだらしなく眠る私たち2人に挟まれてぺしゃんこになったり、恋に悩む乙女にムギュムギュと抱かれたり、挙句の果てにはいまいちこのクッション可愛くないととうのミホコに言われたりしながらも、結構長い間愛されつづけた。
そして今は、クッションも、でかい掛け布団も、ガチガチしたイカチィ時計も手元にない。時間とともにどこかへ行ってしまったが、思い出話は何度も語られ、笑い、146000円のもとは充分取ったと思う。
そんな楽しいハワイ旅行だったが、旅行後一度だけノリで買ったセクシィ下着をお互い着けてみることにした。
ものすごい勢いでテンションが下がった。
2005-07-12 (火) 人間はほとんど水分で出来てるんだヨ! [長年日記]
■ ・・・・・。
家の近くに見つけたとてもおいしい居酒屋へ彼と行った。
その日はあんまりお腹すいてなかったので軽く飲み食いしてお会計したら、大将に「今日はあまり飲まなかったね」と言われた。
まだ4回目の訪問なのに・・・。
■ !!
溺れたんですよ。私。
海とか川とか肉欲とか、そんなアルアルアルアルな所じゃなくて。
駅の。ど真ん中で。
前日にしたこま飲んでいた私は、可愛いマイレバーのために給水をしたわけですよ。
お口イッパイに頬張って、で、ふと見上げると鈴木杏の、がんばれ高校生とか何とか言う広告がデデーんと見えて、
チアリーダーの方はともかくセーラー服はやべぇ!ってビックリした瞬間むせたんですよ。
でもお口には大量のお水で、乙女としては吐き出すわけにはいかなくて、むりやり飲み込もうとしてあがくうちに、鼻と喉の奥あたりがなんかものすごいことになってきた。陸地ではありえないグランブルーな状況で、小学生の頃長崎の海で父親に、2メートル以上もある舟の先端から冗談で突き落とされた記憶が走馬灯のように・・・。
ああ、バキのマンガは正しかった、人間は水滴1つで溺れるとか言ってたもんなぁ・・・とものすごく感心しました。
うん。誰も居ないプラットホームの端で水吹いたのは私です。(虹がキレイ!)
# ふさふさ [が・ぞ・う!が・ぞ・う!]
# (・ε・) [10年近く前の下着ですので、今はもう土に返ってるとおもいます。]
# (・e・) [デジカメ文化のない時代でよかった。一生の汚点というか、時限爆弾を作ってしまうとこだった。]