チナウ
2008-09-16 (火) 大人の仮面。 [長年日記]
■ ガラスの涙。
三連休を律儀に食って飲んで寝て太ってですごしたワタクシデス。死にたい。
で、ですね。
酔っ払うと無意味にゲームとか古本とかお菓子とか、そんなん買ってしまうダメダメ夫婦なミー達なんですが、
今回はふと、【ガラスの仮面】を買ってしまったんですよ。一冊99円に惹かれてなんか1巻から5巻ぐらいまで。
そんだらね、もうね、読んでびっくりデスよ。泣けて泣けて。旦那も鼻すすりだす私見てびっくりですよ。え?!!そんな漫画だったっけ?!って。
ご存知の方も多いかと思いますがこの漫画。
主人公北島マヤは、なにやってもさえない中学生なのですが、ひとたび演技に入ると狐が降りてきたかのごとき豹変ぶりで芝居をし、まわりの関係者を「マヤ!なんて恐ろしい子!!」とドン引きさせる実力の持ち主。
マヤは顔半分が焼け爛れたもっと恐ろしい女優月影先生に見出され、幻の紅天女の役をつかむべく、日々体育用具室で一人芝居したり劇場に使ってくれってアポ無し突撃したりいじめられてドロ饅頭食べさせられたりと大忙し。
そんなマヤ最大のライバルは、アゲアゲもりもり立て巻きロールの美しい姫川あゆみさん。あゆみさんはお母さんは大女優だわお父さんは映画監督だわ家にはばあやがいるわメイドがいるわでかい犬(毛足長い)がいるわわけわからん紅茶飲むわで、もう勝てる気がまったくしません。
しかしそんなマヤを温かく見守る応援団も結構充実。もみ上げだけが異様に長く、美青年に間違われまくるたんびにズベって昭和のリアクションでずっこけてくれる美少女レイをはじめ、心優しいがどうもいまいちぱっとしない劇団の仲間や、これまた昭和のファッションで固めた押しのいまいち弱いボーイフレンド桜小路君など、アクの強すぎる仲間が脇をガッチガチに固めてくれています。超心強い。
そんでやっぱこの漫画の最大のキャラといえば、【紫のバラの人】ですよ。
マヤの最大の敵でありながら、彼女に惹かれた金持ちの青年速水真澄が、自分の立場に苦悩し、ビジネス感情か性的感情かでもう訳わかんなくなってきて、気が付いたら憎まれ口たたきながらもついつい裏で、その大きな愛とでかい財力で彼女を暖かく見守り札びらきりまくるんですよ。
もう、マヤちゃん腹立つから、アタシの力で雑誌に演技をけなす記事のせるザーマスとかいう器の小さい大女優をなだめるために、オール海外ロケ!化粧品のCMをぽんとあたえるんですよ。そんなちっちゃな嫌がらせのために何億の金が動いたのか。スケールでかすぎの愛ですよ。
もう真澄さんに泣ける。そのけなげさに泣ける。初めての恋、しかも自分よりずっと年下の少女に恋してしまい、とまどい舞い上がり、完全に金の使い方が分からなくなっちゃってる姿に泣ける。
自分の秘書とか、もう大好きなマヤちゃんにお花渡す使いっぱにするし、代々真澄ちゃんのおうちに仕えてくれる影の人とか、なんかそんなすごい生い立ちの人まで完全に恋のパシリ状態。
マヤちゃん会いたさに月影先生の周りをうろうろし、涼しい顔して「やあ又会ったねオチビちゃん。」とか、精一杯の強がり。そのくせついつい嫌われるようなこと言っちゃって、あなたなんか大嫌い!とか言われて真っ青。
おまえ何中?って聞きたくなるような中学生っぷり。ソレが今となっては愛しい。愛しすぎる。
若い頃は、彼の全てが嫌で、なんかもうこのスーツのベストまで着ちゃうセンスが嫌だとか、アゴがU字ラインなのがきもいとか、髪がクリクリしてるのが嫌だとか、なんかもうオッサンで全てがムリで、ただマヤの演技とかそんなんばっかに関心が行って完全スルーな存在だったのに、
時流れわたくしも年をとり、真澄の年を追い越し、今となっては真澄ちゃんのけなげさに泣けるんですわ。
おっさんが14歳にロリコンやんけという気持ちより、いや、ああ見えて真澄ちゃんは20代後半なんだよとかばいたくなる私。いや、20代後半と14歳もあれだけど。でもでもプラトニックなのよ!って。かばうんですよ私。
子供の頃ロリコンの大学生に軽くストーキングされていらいその趣味の方には特に厳しい私が。
とろけるような目でマヤを見つめる真澄ちゃんが、今ではアリ!アリアリ!なんですよ。
そんな感じで大変満足した上に、10巻ぐらいまで買い足したりして、更にこの感動を旦那とも分かち合いたいと思ったわたし。
なぜならウチの旦那は、ドラマガラスの仮面(安達ゆみ主演)を一瞬見ただけで紫のバラの人のとりこになり、それ以降ストーリーも知らないくせにその俳優が出るたびに、「あ!紫のバラの人だ!」と教えてくれる。もう彼にとってはその俳優が何をしても【紫のバラの人】。【ハムの人】に匹敵する擦りこみっぷり。
そんなわけで、お昼寝中の彼を起こし、お手手にガラスの仮面を握らせる。どうかな?紫のバラの人だよ?
「・・・・こんなの紫のバラの人じゃないやい!」
大人びた真澄ちゃんに旦那ソッコー拒否反応で、本をペイと投げ出してしまいました。 損してるよ。真澄ちゃん。そのビジュアルでかなり損してるよ。 その後彼は原作の真澄ちゃんをかたくなに拒否。そのまま本を手に取ることはありませんでした。 旦那に。学んで欲しかったの。女性を大きな愛で包むということを。全てを投げ出して人を愛するということを!! いや、愛は求めるだけではいけません。私もマヤちゃんみたいに愛されドジっこキャラにならねばならんのです。 そんなわけで、緩みつつある愛を激しく取り戻すべくデートです。 おいしいピザを食べるために、近場ではございますが仲良くお出かけいたしました。ワインでもくるくるして。愛を深めるチャンス! 私も張り切ってあゆみさんに負けないように髪をクルクルしてゴージャスさをアピール、調子に乗って久しぶりにノースリーブを装着。 ここで私の紫のバラの人(旦那)が一言。
「お!今日は攻めてるね。」
二の腕をむぃーんて引っ張られました。 あちゃー。自分調子に乗りすぎました。へたこいたっす。 つか、肉がむぃーんって。むぃーんて伸びるモンなんだな。いや感動した。 そんなわけで勝負服のノースリーブははたから見たら振袖で、ガラスの仮面界に負けないぐらい胸元フリつかせていたのが仇となり、水牛のチーズがべちょーってついちゃって、マルゲリータな装いとなりました。 こんなところで思わぬドジっこやね☆
死にたい。
# 6-30 [この半年で22Kg減。うらやましいだろー。]
# Σ(・σ・) [エエエエエーーー!!!! 22キロて!! うらやましいとか言う減り方こえてるよ!!!]
# Σ(・e・) [ダイジョウブなの? しんどくないの?]