チナウ
2006-12-22 (金) 生命力溢れるなにか。 [長年日記]
■ 放し飼い中。
近所にね、スシローがあるんですよスシロー。
ここね、回転寿司で全皿100円、おつむがちょっともたついてる私にも優しい。穴が開いているとしか思えない財布にも優しい。計算も簡単。
私ここがすきでね、寿司がというよりオプションが。
ここは関西のお店なので、寿司以外に出してるうどんがおいしい。240円くらい。だしがきいてて麺がモチモチ。
ただね、しゃりがね、ちょっと甘いんですよ。だから普通の寿司より邪道系がよくあう。
そんなわけでここにいけば、軍艦ミートボールだのツナサラダだの、普通の鮨屋で頼むには勇気大トロ系の邪道オーダーが心置きなく食べれる(そんなの普通の鮨屋じゃおいてませんが)。ノビノビとジャンクを楽しめるのがうれしいです。寿司というより、なんか甘酸っぱいミニおにぎり食べてるかんじ?
ウチの彼は邪道を好まない人間なのですが、この店に来ると海老天握りとか食べてます。かわりに好物の青魚絶対食べない。
そんなある日。
前日飲みすぎた私は、ここのうどんのつゆがすすりたくて彼を引きずりスシローへ。
私たちはカウンター席の一番端を陣取り、ビールを飲んでおりましたところ、向かいのボックス席に4人組のお客さんが。
デカイ。とにかくデカイこの4人。両親に20代の娘2人。皆でかい。
でかさの順で言うと
お姉ちゃん>妹>お母さん>お父さん
お父さんが舞の海ぐらい。
お姉ちゃんが安田大サーカスのヒロぐらい。いや、多分ヒロよりでかい。身長はヒロより低いけど、体重は絶対こっちの勝ち。すわるとどう見てもビーズクッション(特大)。
大人2人、間に子供はさんで座る×2というゆったりファミリーボックス席が、4人でギッチギチ。
で、スシローのシステムといたしましては、流れていないものはインターホンみたいなので注文します。
各席に色がつけられていて、注文されたものはその色の名前の付いた台に乗せられ回ってきます。私たちの席は緑色。ギッチギチ家族は橙色。
座った瞬間から即注文。原則3品づつのオーダーを無視。
「ぶりトロとトロサーモンと中トロと大トロ」
どんなけトロ好きやねん。
「全部4皿づつ」
3品づつご注文くださいと書かれているのに、この方たちの目は、寿司は見えても字が見えないモードに切り替わっているようです。
「あ、大トロだけ6皿」
娘達、2皿づつなんだね。
そんなわけで橙色の皿が大行列になって流れていきます。
おおすぎてもう少しでとりそこねそうになってた。
だっておねえちゃん、体が重いのかあんまり動かない。レーンのすぐ隣にびったりついて、妹に指図してるし。巨漢世界の叶姉妹。(叶姉妹ごめん。心からごめん。)
私たちの前を通った直後レーンは鋭角にユーターンし向こうの席へ。ぎらぎらした目が私たちの前くらいの皿からねらっているのが手に取るようにわかります。
奴らのせいで、こっちの注文遅れるし。くやしい!まけたくない!
ミートボールをとった私を、妹がちらりとみました。その直後、
「ミートボール軍艦3皿。」
即オーダー。
そうなってくると、いかに向こうを悔しがらせるかに命をかけたくなり(ちっぽけな)、私も負けずにオーダー。
「ハンバーグ1皿」
ハンバーグ。
コレはメニューに載ってない隠しメニュー。(別に隠れてないけど)
何度も通ううちに、たまにレーンに流れるので頼んでみたらOKだった常連の選択。
一皿ってところが微妙にショボイが(いや、普通)、お姉ちゃんもちらりと見たし。やた!
まわってきた私のハンバーグ。ちょこんと乗ったケチャップがセクシーですね。自慢げに食べようとしたら、目の前をハンバーグ軍艦が5皿流れてゆきました。
キッチンめ。まとめて作って流しよったな。
当然のように5皿全部橙家族が即ゲット。5皿だよ5皿。
その直後、妹がまたもやオーダー。
「から揚げ軍艦マヨネーズ多め。6皿。」
なになになになに。なにそのカロリー補給の呪文。
から揚げ軍艦は知ってるけど。マヨネーズ乗ってるしから揚げもタレかかってるし。重そうだから頼んだことなかったのに。
6皿ですか。しかもマヨ多め。
「あと、卵4皿、中トロ4皿、マヨ明太4皿・・・」
「お客様、3品づつでお願いします。」
やーいやーいしかられてやんの。
むっとした顔で引き下がる妹。
しかし、インターホンが切れた直後すぐさま押す妹。連打。連打連打。
「・・・・。はい・・御注文は・・・」
「海老天うどん2つと、角煮うどん2つと、大うなぎ4皿と、茶碗蒸し4つ。あと海老天にぎり4皿。」
「・・・はい、かしこまりました・・・。」
店側折れちゃった。
青魚食べろ!野菜も食べろ!
「あと、エビアボカド4皿。」
・・・一応野菜だね。マヨネーズが無意味に網目模様になって狂いがけされてるおしゃれな奴ね。
そんなに海老食べて大丈夫なのかな。呪い殺されないかな。海老に。
海老天寿司、姉妹で仲良く2皿づつ。
お姉ちゃん尻尾だけまとめて口に放り込み、ついでに妹の皿に残ってた海老の尻尾4つまとめてお口へ。妹、残してたんじゃなく、どうやらあとのお楽しみに取ってたらしく軽く口論。
こうなってくると、もうなんか、奴らが好きそうなもの先にとって悔しがらせようっていうささやかな野望が、実現を冷静に計算すると壮大なプロジェクトとなってくるわけで。
仕方ないのであきらめ、その親子がどんな記録の金字塔を建ててくれるか見守ることに楽しみは地味にシフトチェンジ。
皿はどんどん積みあがり、舞の海がもう見えない。(もともとヒロちゃんであんまり見えない。)
皿だけじゃなく、食べたうどんの器とか、なんかそんなのもごろごろして机の上いっぱいいっぱい。
「和風パフェ3つと・・・・」
やめろって。もうイッパイだって。
胃袋にまだ空席があっても、テーブルの上は中国雑技団が肩車しながらオールスタンディングオベーション。
すばらしい。すばらしいからもう勘弁してくれ。
「あとマンゴープリン2つ。」
「お客様マンゴープリンは本日売り切れまして・・・」
「えー!この前もうりきれだったよね。もう・・・・じゃあチョコレートケーキ2つにチーズケーキ1つ。あとバニラアイス2つ。」
じゃあの意味がわかんない。
妹大活躍にまかせて、お姉ちゃんまったくペースを落とさず食べ続けてます。
注文以外にも、レーンに普通に回ってるのがんがん食べてるし。
もうね、橙親子の次に座ってる家族かわいそう。なんか橙親子の前通った後のレーンてすごく少なくなってるし、子供もから揚げとか食べたいのに肉油系すべて持ってかれるし。しかも橙親子に押されて注文もままならないし。
あーあー。よくみたらお姉ちゃん、お箸でチョコレートケーキ食べてる。しかも二口。
もうお皿置く余裕ないから、取った瞬間に食べて積み上げていくってかんじ。すごいね。
ようやく食べ終わって店員呼んだんだけど、今度はテーブルの上がカオス過ぎて皿の数が数えらんない。
3人がかり。皿並べる人とかうどんやパフェの器寄せる人とか。たとえこの3人が普段仲悪かったとしても、今この瞬間心は一つ。今夜一緒に飲みに行くな。これは。
そんな3人の見事な連係プレイが。数えながら片づけを同時進行してるのはじめて見た。数えたのから順にでっかいプラッチックのケースに入れて行ってる。
つか。
一皿100円、サイドメニューもせいぜい300円までの店で。
大人4人で1万円軽く超えてる。すごい。いや、次のステージも視野に入れてるような金額。
唖然とするギャラリーをよそに、ねえちゃんまだ口から大学芋覗かせながら去っていった。
あの大学芋・・・・爪楊枝がわりなのかなぁ・・・。
エコ!
台風中継って、TVで見る分には楽しいんですよねぇ…<br>現地で遭遇してしまった人たちには申し訳ないですが
もう、橙家族のうしろぺんぺん草も生えない勢い。子供ふてくされてたし。<br>あれ、ハリケーン。<br>今年はハリケーン当たり年だね。
ハリケーンって、ジェシカとかなんかオッパイでかそうな名前付いてるよね。