チナウ
2003-11-05 (水) 咲かせてください好きな華。 [長年日記]
■ だって人生1度ですもの。
昨日は女の子との想い出を書いたが、当然のことながらこの世の中、可愛く可憐な女の子だけで形成されているのではない。
その女の子と反対側にいるのがおじさんという生き物だ。
そして可憐と言う言葉から間逆のところで歌舞いて生きている。歌舞伎まくっている。
その歌舞伎者に一番渡してはいけないものは金だ。
とんでもない事をやってしまう。
六本木ヒルズに住み有名寿司店の板さんをつれてきて握らせる?
某番組のプレゼントに数百万の大盤振る舞い?
1度の買い物で数千万?
私はそんな人たちを歌舞伎者だとは思わない。
なぜならば私たちを楽しませてくれないからである。
ふーん、お金持ちはすごいね。そんな別世界を垣間見せられせいぜいそうつぶやくだけだ。
残らない。心に残らない。そして響かない。
しかし。
魑魅魍魎渦巻くこの現世、確かに歌舞伎者は存在する。
もちろん人によってその基準は人それぞれだとは思うけど、私の中でカブいてくれちゃったなーというおじさんたちが確かに数人はいた。
有名な寿司職人を家に呼んじゃう金持ちもいれば、小さいながらも名店と呼ばれるすし屋に通う社長がいた。
ある日社長は些細な事からこの店の頑固で評判のオヤジと口論となる。
大人気なく掴みかかりもみあっているうちに、頑固オヤジが手に怪我をした。
怒り覚めやらぬオヤジは、壊したガラスや食器の弁償、いや、職人の手という大事なものを傷つけた慰謝料を払えとまくし立てた。
キレる社長。
そんなみみっちい事を言ってるから貴様は職人の命ともいえる手を怪我するんだ!
自分でやっておいて随分ないいように親父も更に激昂。
その数ヵ月後。
社長は店から程近い場所、ほぼ同じ大きさの土地を買い上げ、全く同じ店を再現させてしまった。
これが俺の慰謝料だ。俺も大人気なかった、又うまい寿司食わせてくれ。
そうい言った社長は輝いていたが本当に大人気なかった。
逃げられたと思い社長を訴えようとしていた頑固親父もさすがに黙ったらしい。
頑固が歌舞伎者に折れた瞬間だった。
最近息子が反抗期で手がつけられない。そうつぶやいていた社長。
格闘技にまで興味を持ってしまい、ますますもってライオンのようになってしまったらしい。
このまま家庭内暴力に発展したらどうしよう。
そう悩みながらそっと入った息子の部屋に貼られていた格闘家のポスター。
彼はかつて自分のボディガードをしていた男だった。
今度は息子の夢を潰す事は出来ないと悩みだすお父さんな一面を見せた社長。
歌舞伎者とは常人からずれた視点をもつ選ばれし者なのかもしれない。
バカラでたった3日間で会社を潰してしまった社長がいた。
それはそれで困ったチャンだが、私がさらにやってくれちゃったなーと思わずつぶやいた社長は潰し方がイカしていた。
映画監督になりたかったという夢が捨てきれなかった某社長。
3億の巨額を投じて自主制作映画を作製。
主役は自分と愛人。
東京-台湾-ハワイロケを敢行し、離れ離れの恋人同士を熱演。当然演技は熱が空回り。
クライマックスやっとめぐり合えた男女が辿り着いた地は香港。
今まさに抱き合わんというその時。
場面は切り替わりなぜか場末のスナック。歌いだすおっさんの曲がモニターに。
歌う曲のタイトルはままさにその映画のタイトル。
劇中劇というカテゴリーには入りきれない斬新な手法。
モニターの中主役の社長と愛人がスローモーションで抱き合い、その下にはもちろん歌詞のテロップ。
歌った後がちゃんと赤く変色していく文字が悲しい。
3億をかけて作ったのはただのカラオケのプロモーションビデオだった。
その曲の作詞作曲はもちろん歌もその社長。
当然その超大作スペクタクルラブロマンスカラオケビデオはどの映画祭にも引っかからず、夫人にも気付かれ離婚。
とんでもない慰謝料を払い、家庭を潰し、会社を潰した世紀の問題作はいまもこの東京のどこかに眠っている。
その常人には想像もつかない斬新なセンスに、私は今までの映画観とか、そんな細かい事が粉砕された。
響いた。確かに私の心に響いた。
あり。
ありなんだ。
祖父母の代からの続いた伝統の老舗旅館を潰してしまった実は九九があまり得意ではなかった社長、
ナンパした女の子を驚かすためだけに火気取扱の免許を取り、お役所に届けずゲリラ的に花火を打ち上げちゃった社長。
絵画を集めるのを趣味としていたがために、3mはある大作をお客さんに披露中天井にうっすらついた足跡を見付けられSM吊るしが趣味だという性癖がばれてしまった社長。
鈴木みその【4757715412】というマンガを買った。評判通り分かりやすくて大変面白かった。
そして世の中には勘定しきれないお金が渦巻いている。
少なくとも歌舞伎者に金というアイテムを渡してしまったとき、それは圧倒的な破壊力で技を繰り出す。
そこには、電卓もソロバンもはじき出せないドラマがある。
そんなステキで愛すべき歌舞伎者たち。
しかし。そんな派手な技の中で一番私の心に響いた歌舞伎者とは。
キングオブ歌舞伎者とは。
ぼったくりバーの常連になってた医者の息子。
しびれた。
■ そんなはっちゃけた人たちから遠く離れ。
日々平凡ながらもささやで幸せな毎日を送っているワタクシですが。
あいも変わらず、怪しくも胡散臭いことが近くに寄ってきます。
思いおこせば私の中の宗教戦争が勃発したのが去年の今ごろでしたでしょうか。
なぜだ。何故おかしな人ばかりが寄ってくる。
私が一体何をしたというのだ。
そんな苦悩を抱えながらも、日々健気に生きる私は、せめてこの苦悩を皆様と分かち合えればと思っております。
ナヌ?分かちあいたないて。そうか。うつれうつれこの電波。
しかしですね、私ももうりっぱなレディー。
こんなちっぽけなサイトとはいえ、ここでなんだかんだいうのもちょっと大人気ないかなと。
それは多摩川に迷い込んだ何かが狂っちゃったアザラシを、よってたかって餌付けしたり技術も無いのに捕獲しようとして傷つけたりするのと同じ行為だと思うのですよ。
そんなわけで。
短期メルマガを発行します。
えーとかどーでもいーとか。
いわないいわない。はいはい年寄りの言う事聞く聞く聞く。
短期の予定です。状況がどう変化するか分かりませんし、どこまで追いかけるか分かりませんので。
ひょっとすると1回だけの可能性もあります。
そんなわけでメアドはおなじみムニチムニまでー。
munichimuni@yahoo.co.jp
誠に勝手ながら、募集も短期決戦で行います。
読んでもいいぞ、わかちあってもいいぞと思ってくださった奇特なお客様。
もしよろしければ金曜日の夕方5時までにメールをいただければ幸いかと思います。
アドレスだけのご連絡でもちろん結構ですし、もしなにか一言いただけたらそれはそれで大変うれしゅうございます。
現状は刻一刻と移っております。
タマちゃんをみに多摩川へ向かっても、もうそこにはいなくどこかでトネちゃんとか呼ばれているかもしれないのです。
まあいまごろタマちゃんを例えに出す時点で終っているハイセンスな私ですが。
タイトルに【メルマガ】とでも入れていただければこれ幸いでございます。
ジャンルで言うとまあ・・・ドキュメント?
ほんとかよ。
ところでメルマガって何?