チナウ
2002-11-22 (金) 敵は身内から。コレ基本。 [長年日記]
■ 全て自分の行い。
先日結納をいたしました。オホホホホ。
横浜の中華街で、口に入らないくらいでかいエビを、相方父のワガママでエビチリにするという贅沢さでした。
フカヒレもアワビもたべれました。
父はかなり良くしゃべるので、事前に父母私の3人で、
耳に手を当てたら
『ウ ル サ イ ★ テ メ ェ ダ マ リ ヤ ガ レ ★ 』
のサインとあらかじめ決めておきました。
両家の食事会は滞りなく終了し、私もホッと胸をなでおろしました。
暴走するかと恐れられていた父親も、暴走しだしたら私と母親2人がかりで耳を触って【黙れ】の合図を送りつづけたおかげで、
いつもの数倍おとなしくしてくれました。
母親は始まって5分もしないうちに泣きました。
よかったよかった。
あまり話せなかった父親は、かわりに大好物のショウコウシュをのみ、ホッとした母親はほとんど飲めないくせにめずらしくビールを飲んでいました。
コレが後に悲劇を呼ぶわけです。
食事会終了後は、相方の実家へ皆でタクシーで向かいました。
いい感じに揺られて。
いい感じに・・・酒も回ったのでしょう。
皆でゆっくりくつろいでいた時、ふと私の弟たちの話になりました。
私には弟が2人。ダイちゃんとユウちゃんです。
末の弟ユウちゃんの話になりました。
いつの間にやらユウちゃんの小学校時代の話へ。
母 「ユウちゃんは小学校の頃は本当に手のつけられないやんちゃで、ほんとうに困った子でした。」
そうだった。なんか、しょっちゅう家に帰ると同級生の子の親御さんが文句言いに来てました。
母 「あの子が小学校3年生のとき一緒のクラスにヤクザの息子がいたんですよ。
ある日ね、うちの店の前(実家は化粧品屋)で大声でたのもーたのもーって言う人がいるんですよ。
出てみたら、大柄な男性と、そのそばには鼻血をだしてあごから胸のあたりまで血だらけになった子供がいるんですよ。
まあ鼻血はオーバーにでるものなんですけどね。(←・・・。)
私が出て行くと、ここは○○ユウスケのうちかーって大声でいうから私怖くって。」
あー、なんかそんなことがあったの、うっすらおぼえています。
母 「なんでもユウちゃんに殴られて鼻血が出たらしいんですが、
そのお父さんが言うには、ウチの子がケンカで同じ年の子に負けるはずが無い、もう一度勝負させろっていうんです。」
相方母 「まあ!」
母 「とりあえず店の前でさわぐから、中へお入りくださいって言ってもユウちゃんを出せの一点張りでね。
そしたらおくからトモがひょっこりでてきてね、そのお父さんに向かって
『店先で騒がないで下さい。おはなしはちゃんとうかがいますから。』っていうんですよ。」
相方母 「まあ!トモさんしっかりしてたのね。頼もしいわ。」
母 「この子ったら、手に野球部だったダイスケの金属バット握ってるんですよ。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
私 「ハハハ、おかあさんそんなネタいらないのよ、もーオーバーなんだから・・・(と言いつつ耳をさわる)」
母 「いいえー、本当よ。覚えてないの?(暴走中)
それをみてそのお父さん、ム!お嬢さんがそこまで言うならお邪魔する!って入ってきたのよ。」
一同 「・・・・・・・。」
母 「結局ユウちゃん呼んで話を聞いたんだけど、どうやらやったのはユウちゃんじゃなくて、
一つ上の学年の子が殴ったらしいのよ。」
一同 「なーんだ。」
母 「ユウちゃんの指図で。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
母 「そのお父さんがあやまれとかいうから、私もう怖くて、あやまりなさい、あやまりなさいっていうのに、
あのことうとう最後まであやまらなかったのよ。」
一同 「・・・・・。」
母 「そしたらね、そのお父さんが、ム!ぼうず気に入った!!!とかいって機嫌がよくなったのよ。」
一同 「よかったー。」
母 「気に入ったからますます決闘させろっていうのよ。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
母 「結局なんとかおひきとりねがったんだけど、その後も電話で決闘話ばっかりで・・・。
一同 「・・・・・。」
母 「最期にはお父さんにあっちのうちにいって話をつけてもらったの。
その日の夜眠ってるユウちゃんの顔をみたら、あーこの子も強がってたけど不安だったろうなと思うと涙が出てね。
寝顔はまだ赤ちゃんみたいだったんだもの。」
相方母 「そうですよねー。3年生なんてまだまだ赤ちゃんみたいなものですものね。」
母 「部屋を出ようとしたらユウちゃんのランドセルを蹴っちゃったんだけど、異様に重いんですよ。
開けてみたらね、
なかからタオルの端にこぶし大の石を包んで結んだやつと鉄アレイが出てきて・・・。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
母 「あの子、文句言われないくらい親子ともどもボコボコにしようと武器を用意してたんですよ。
怒ったお父さんに顔が曲がるぐらいぶたれてね。」
一同 「・・・・・。」
母 「布団ごとグルグルにしばられて、車のトランクに詰め込まれて、近所の川に捨てにいかれたんですよ。」
父 「川原で一通り取っ組み合いした後あやまれっていってもあやまらないんですわ。
自分が悪くないと思うんだったら俺を倒して車まで行ってみろっていってもうずくまってるんですよ。
さすがに反省したかと思って近づいたら、イキナリ砂を目になげつけて目潰しをしかけてきましたよ。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
父 「逃げようとするのを慌てて足払いして転ばせて、又縛ってトランクに乗せて、
車で30分ほど走って、山の頂上まで担いで登っててっぺんの木に縛り付けてかえってきたんですわ。」
一同 「・・・・・。」
母 「私ビックリしましてね。
だってその山、ふもとはゴルフ場ばかりで夜は人通りがまったくないんですよ。
しかも野犬が出るらしいってきいて、あわててお父さんと迎えにいったんですよ。
そしたら山にもうあの子いないんですよ。
さがしまわったら、あのこ勝手にゴルフ場に進入して、芝のど真ん中をゆうゆうとあるいて帰ってきてるんですよ。」
一同 「・・・・・。」
父 「あわてて捕まえてまたぐるぐる巻きで今度は倉庫に入れたんですよ。
結局倉庫がいちばんこたえたみたいです。」
母 「あのこね、オバケが怖かったんですよ。」
緊張の連続だった話の中にふとはいった子供らしい一面のおかげで、少しその場が和みました。
よかったよかった。
母 「おねえちゃんが幽霊にのろわれる方法知ってる。
いうこときかないとあんたにかけるっていっておどされたってね。
あの子、おねえちゃんだけは怖がってたから。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
私 「やー、やーねえおかあさんったら、そんな子供の頃の話・・・」
父 「おう、ユウが乳歯の頃、前歯4本お前が殴っていっぺんにおったんだぞ。」
一同 「!!!!!!!!!!!」
父 「手間が省けていいやんってわるびれもせんと。
ほんとはお前が男だったら一番よかったんだよ。」
結納中でーす・・・・・
一同 「・・・・・。」
父 「そうそう、おまえなんか子供の頃は・・・」
このあと父と母競演による、トモはろくでもなかった自慢が新幹線の時間まで続いたのでした。
学校のモモの木をあらして園芸部に怒られた話や、
制服のままプールに飛び込んだ話。
学校のシャワー室に忍び込んで勝手にシャワーを浴びようとして壊した話。
わさび入りワラビもちを家庭科の先生に食べさせて逃げた事・・・。
結納の日に。
そんな話。
父と母は大満足で帰っていったのですが、さすがに新幹線の中で正気に戻ったらしくあわててフォローの電話を入れたそうです。
もうおそいっちゅーねん。
夜、ユウちゃんからメールがきました。
うんざりしてお返事しました。
おえーっすねーちゃん、結納どうよ。
テ メ ェ ノ セ イ デ ブ チ コ ワ シ ★
それはそれはご愁傷様でした。 ザ マ ア ミ ロ 。
ああ・・・妹がほしかった・・・。
やっぱりトモ吉さんてステキだナぁ。明日、お目にかかれるのを楽しみにしています。酒瓶で殴られないように気を付ます。
ミツゴノタマシイヒャクマデ
いやあ、武勇伝、武勇伝。何にせよめでたい結納でしたね。
あー姉サン。また・・・ね・・・。