チナウ
2003-06-09 (月) キミタチをボクは守る。 [長年日記]
■ BGMエアロスミス。
わが社イチの純情青年マツダ君の携帯は、その持ち主に似合わぬいかがわしいエロオーラを発しまくり、まわりにいる人にまでムラムラ熱病を感染させたりしている。
会社から持たされているため通話代などはタダなのだが、そんなお得感が薄れるくらいエロオーラが充満している。
エロオーラの正体とは。
良く分からない、でもとても気になる。つか誰?
そんなギャルたちからしょっちゅう間違い電話がかかってくるのである。
おそらく今までの持ち主が、相当な歌舞伎者と予測される。
どんな経緯で携帯の電話番号というのは受け継がれていくのか。どんな工程を経て前回の持ち主からの垢を落としているのか。
おかげで最近携帯の電源を切るようになってしまったマツダ君。社用の携帯を持つ意味が全くなくなっています。
そんな困り果てた純情青年の苦悩を全く無視して、ルーギャーからの間違い電話&留守電がばんばん入る。
「もしもーし、エミだよー。ってゆうか、最近イキナリ電話してこなくなるなんでひどくない?
すぐ掛け返さないと奥さんに連絡しちゃうよ?エミけっこうおしゃべりなんだから。
バイバイーイ。」
今この瞬間にもどこかで暖かな家庭が破滅へと向かっている。
そんなどうしようもない不安が、マツダ君の胸を痛める。
「マリコです。お久しぶりです。イキナリ電話かけてごめんなさいね。
えと・・・いつものところで待っててもいいですか?忙しかったらこなくても大丈夫です。」
今この瞬間にも、遠慮がちながら結構強引なお嬢さんが待ちぼうけをくらっている。
そんなもったいない気持ちが、マツダ君の胸をチクチクする。
しかし今日、さらに最強のボスキャラから留守電が入っていた。
「ハィダディー・・・ハアハア・・・ワタシ・・・ワタシカエッテキターヨ。
ツラカタヨ・・デモハイッテコレタヨ・・ハアハア・・・・
チョトカラダガダルイネ・・・・ダディー・・・ハアハア・・・レラククダサイ・・」
さすがに耐えられなくなってマツダ君、周りの人間に相談→プチパニック。
そこに現れた主任から衝撃の一言。
「あれ?マツダが持ってる携帯って社からもたされてるやつでしょ?
それ、マツダがもつ前営業の川崎さんが使っていたんだよ?」
営業部へ駆け出そうとするマツダ君。羽交い絞めにする私たち。
「マツダ君、落ち着いて。コッソリ言わないと名誉毀損にもなりかねない内容だよ!!」
「エミちゃんが奥さんにお電話しかけてますよとでも言うつもりかよ!!」
「世界的に大ブームな例の伝染病に 海外のお友達がかかったかもしれませんよ?とかいうつもりかよ!!」
ギャアギャアいう私たちをゆっくり見回したあとマツダ君一言。
「でも。例え自分が嫌われたり怒られたりしたとしても、伝えなければいけないことだと思います!!」
その時のマツダ君の目に、私たちは青い炎を見ました。
いつまでも下っ端感覚だったマツダくん。いつの間にこんなにビックな男になってたんだろう。
マツダ君の教育係だった阿部さん、感無量な表情です。
営業部へ静かに歩き出すマツダ君に、我々残されたメンバーは、静かにしかししっかりと敬礼をしたのでした。
彼ならきっと大丈夫だと思います。
ちなみに彼は川崎さんに面と向かって報告しようとしたのですが、
その直後会議室に連れ込まれました。
えー現時点の報告では、まだ2人して会議室にこもっているそうです。
ただ今3時間半経過。
つか仕事しろよ。
続きが気になる。明日は我が身。
マツダ君、立派な人財。仕事より育てる方が大事。<br>ところで、続きは?