チナウ
2003-10-17 (金) 愛されて3周年。雇ってくれてありがとう。(でも更新中) [長年日記]
■ 隠された秘孔をついてしまった。アタッ。
先日久しぶりに大阪にいる友人ミホコと電話をした。
ミホコも派遣社員なのだが、私が今の派遣先に移って3年目になる話をしたら驚かれた。
彼女は同じ期間に3回会社を変わっていた。2回は契約切れ、1回は職場とうまくいかず自分から。
そう考えたら私は結構恵まれてるなと改めて感謝した。した。が。
今回会社が大幅な組織改革を行った。
経費も徹底的に切り詰められ、数人リストラとまで行かないもののそれに近い扱いになったと小耳に挟んだ。
やばい。今回こそ切られるかも。
びくびくしながら2週間ほど過ごしたが、今日いよいよ私の身の振り方を言い渡された。
何とかクビは回避。
しかしナニをどう間違えたのか、各部署からエキスパートを集めましたとリーダーが自負するバリバリ軍団の事務処理に回された。
無理。絶対無理。
つか、そのエキスパート軍団に元木さんと平さんが入ってる時点でおかしい。うさんくさい。
仕事が忙しいのはいい。時間が早く過ぎるから。
しかしこの部署になると、今までのように「当然定時上がり☆」だなんていってられなくなるかもしれないらしい。
やだ。
今の私のささやかな楽しみは、定時にあがり彼と何を食べるか相談し、ゆっくり晩酌する事なのである。
そんなささやかな楽しみを奪うと言うのか。
そうでなくてもうちの会社はもともと定時が6時なのに。皆平気で9時ごろまで居たりしてるらしい。
やだやだやだ。
私はこの会社にくるまで、午後出社、3時おやつ、5時ソリティア、6時エンジン始動、終電ギリギリヘタしたらオールという、女子としてありえない狂った環境下の会社にいた。休みもなかった。つか土日のほうが忙しかった。
この会社に来て、定時に上がる楽しみを初めて知った。
なのに・・・なのに・・・。
しかし貧乏な私。ここがふんばりどきじゃないか。
がんばって残業もきっちり稼いでお金を貰おうじゃないか。そしておいしいものを買おうじゃないか。
私は先日の事を思い出した。
仕事中、むしょーにナッツの入ったチョコが食べたくなった。
金欠とダイエットに挟まれた中間管理職のような私は、そのやりきれない思いを彼にぶつけた。
軽い気持ちで今むしょうにチョコが食べたいとか、仕事がだるいとか、どうでもいいことをメールにして送った。
その日の夜、彼は銀座でチョコを買ってきてくれた。言った本人が忘れていたと言うのに。
私は彼の優しさに感激した。私も何かおいしいものを食べさせてあげたい。
そうだ。ハムを彼に食べさせてあげよう。
昨日彼の好物のポテトサラダを作ったとき、ハムが少なめだった。
食べるとき彼は、「あれ?ハムは?」と言いながら覗き込み、ハムの欠片を見つけ「あった!」と嬉しそうに笑った。
そうだ。彼にハムを腹いっぱい食べさせてやろう。あの笑顔を私が守ろう。
ポテトサラダかハムサラダか分からなくなるくらいハムを入れて、これでもかの王様サラダを作ろう。
なんだったら塊のままかじらせてあげてもいい。
そのためにも働こう。このチームでがんばろう。
そんな溢れるこの気持ちを新チームのキックオフミーティングで発表した所、なぜか皆の琴線に微妙に触れたらしい。
最初はふざけるな働けと毒を吐いていた面々(主に元木・平)も、最後には温かい拍手で迎え入れてくれた。
単身赴任中の部長は遠い目をしながら、いつも土曜日の朝に家に帰るところを今日は定時に上がって新幹線に乗るよと言い出した。
ミーティング終了後、がんばろうなと元木さんがコーヒーをおごってくれた。
どうやらハムがツボだったらしい。