チナウ
2002-06-03 (月) 混線 [長年日記]
■ 一定期に一度ぐしゃぐしゃにしてしまう。忘れないように。忘れたい事を。
私の中にはもう一人の私がいて、
常に常に真逆なことを考えている。
いつも私の人生に同時進行で、平行で、混じる事はけっしてない。
だるくてなげやりな朝に、
もう一人の私は元気に働ける日常に感謝し、
一歩距離を置く職場の昼に、
人のさりげないやさしさを見つけ出し、
幸せで満ち足りた眠りに落ちる夜に、
叫びたくなるような切ない夢をみせつける。
涙が溢れた目をぬぐいながら、今の幸せに深く安堵し、なくしてしまったものに胸が締め付けられる。
やっと得られた落ち着いた幸せ、
今でも思い出す切ない気持ち、
温かく優しくなれる毎日、
絶望で焦がれてそれでも忘れられないあの日々。
戻りたいなんて本当に思わない。
やり直しても私は同じ過ちを繰り返す。
もうあんな気持ちにはなりたくない。
だからこそ得られた今の静かな毎日。
忘れかけると不意打ちをかけるように夢を見る。
これはもう一人の私の仕業なのだ。
これは妄想なのか。
未練なのか。
私が正しいのか、
夢が本音なのか。
これが私なのか。
もう一人の私が私なのか。
本当はもう一人の私なんかいなくて、
すべての言い訳に過ぎないのか。
戻りたくない。
落ちたくない。
あの
絶望と、
渇望と、
虚勢と、
熱情へ。
なんでやねん!
?