チナウ
2003-08-20 (水) 目覚め [長年日記]
■ 序章
そう、記憶がない。
気が付いてみると、玄関に寝転んでいる。
靴も履いたままだ。
でも洋服は綺麗に脱いでいる。
どうやら玄関で寝ていたようだ。
鏡を見ると口元には、青海苔がついている。
お風呂にはお湯が張ってあり、
どうやらお風呂に入ろうとしていたらしい。
お湯の上には、黄色いアヒルが三匹。
どうやら家族のようだ。
食卓には、お皿が並べてある。
お箸と湯のみも。
二人分。
もう一度、玄関にもどり、
改めてそこで靴を脱ぐ。
今まで履いて歩き回っていたらしい。
脱いだ靴を見ると、ジットリとした汗の匂いが。
そして、踝にはヒールに痛めつけられ滲んだ痣がくっきりと。
靴には、赤茶けた粘土質の土が黄褐色の乾いた土と混ざって、
靴底についていた。
いったい何処をあるき廻ったというのだろう。
何かを捜し求めていたのか?
それとも当てもなく放浪していたのだろうか?
そして何処を。。。。
錯綜する頭の中を解して、考えてみても何も思い出せない。
その場で座り込んでしまった。
兎に角、落ち着こう。
そう想い直して、何も考えないように努めた。
そうすると何か暖かいものを感じる。
そう何か暗闇の奥底から。
深い深い井戸の奥のような。
そうこれは心の奥だ。
そこが暖かいイメージが湧いてくる。
普段、まったく見えない、出てこないもう一人の私。
酔っ払いは、酒飲んで酔っ払うと思い出すのです酔っ払った時の事を。記憶回路が繋がるのかな。でもAB型の二重人格だから、飲んでいない時のことはキレイさっぱり忘れてますけど。