ぷっちん日記
2003-06-12 (木) 酔いどれ日記 [長年日記]
■ 問わずがたり
親しい人たちと呑んでよい気分になって無性になにか書きたくなって。
2年ちかく沈黙していたことを喋りたい気持ちになる。
私は思いがけずに離婚をした。外から見ればいろいろあるのだろうけれども当事者としては今でもよくわからない。男女の愛は死んだのだろうけれども、すべてが死ぬわけではない。切り落とした腕の感覚があると聞くそういう感じで、やっぱり何も変わらぬ感覚はそこにあり、でも、それは求めるものとは違うのだと、たぶん違うのだとそう思う。求めるもの自体が変わったというのは多分確かなことで、でもそう言い換えても、そんなに大した意味はないのだと思う。
私は自分を信じていた。世界は私であって、私が白だといえば白であり、別にそれで不自由なかった。それが、白だと言っていた自分が突然黒になる、自分の頭と意思が離れる、思考と感情が離れる、心と身体が離れる、そういうことは初めてで、私は素直に流れたけれど、いまでも混乱したまま、世界が自分だけではなくなって、あるいは、自分自体が単純ではなくなって、でも幸せを求める情熱はあって、それを頼りに暮らしている状態。
タイミングというのは大事だと思う。頭の世界では、どの時代の自分もほかの人もいろいろに結びつけ、考え直すことはできる。未来においてもできるだろう。だけど現実には、そのときに必要な行動をとれるかどうかが大事で、それがすべてで。だから何回、巻き戻してもやっぱり何も変わらない。変えるのは私ではない。私は何も変える気がない。お互いにそうなら、誰も変わらないなら、それはやっぱり仕方がなかったのだろう。
それでも、割り切れない苦しい何かはついて回る。ずっとかは知らないが、すぐ消えるものでもない。たぶんそれは真実、信仰、生活といったものの一種なので、そういうものも消えるのだと、消えないまでも形を変えることになるのだと、全然思想でも感傷でもなく、ただ嫌になるくらい単なる事実として思い、受け入れがたくて悩む。事実を認識するのと、受け入れるのとはまた別のことなのだ。
このくらいにしておこう。毎日少し飲んでいたら、幸せなのになぁ。